比較の出発点は、会社名よりも荷物の条件

最初に決めたいのは、一番安い会社ではなく、自分の商品を必要な条件で届けられる方法です。同じ配送会社にも通常の宅配便と小型向けサービスがあり、利用できる梱包や受取方法が違います。そこで、通常サイズの荷物と、小型・薄型の荷物を分けて候補を見ていきます。

サイズと重さは、商品を梱包し終えた状態で測ります。箱、緩衝材、袋を加えると、商品単体で測ったときとは別の料金区分になることがあります。まず代表的な商品を一つ梱包し、縦・横・高さと重量を控えると比較を始められます。

この記事は、国内の通常商品を自分で発送するネットショップ向けの比較です。冷蔵・冷凍、大型品、貴重品などは専用サービスや取扱条件を確認してください。サービスの数値・条件は2026年9月21日に公式情報を確認しています。発送時には末尾の公式案内で最新条件も確かめます。

通常の荷物は、宅急便・飛脚宅配便・ゆうパックを比べる

箱で送る商品では、サイズと重量の両方から候補を絞ります。下表は常温の通常サービスの入口です。各サービスとも品物や形状による条件があり、上限に収まればどんな商品でも送れるという意味ではありません。

通常サイズの荷物の主な比較
ヤマト運輸:宅急便3辺の合計200cm以内、30kgまで。サイズごとの重量区分があり、大きさと実重量のうち大きい区分が適用されます。1辺の長さにも制限があるため、細長い商品はサイズ表を確認します。
佐川急便:飛脚宅配便3辺の合計160cm以内、30kg以内。それを超える荷物は、飛脚ラージサイズ宅配便など別サービスの条件を確認します。
日本郵便:ゆうパック3辺の合計170cm以下、25kgまで。25kgを超え30kg以下の場合は、通常のゆうパックとは別の重量ゆうパックを確認します。

例えば、梱包後の3辺合計が80cmでも重い商品なら、重量も入力して料金を調べます。「80サイズの箱だから各社とも80サイズの運賃」と決めつけると、見積もりがずれることがあります。候補の公式料金計算で、同じ発送元・届け先・サイズ・重量を指定して比べてください。

宅急便・飛脚宅配便・ゆうパックでは、追跡や配達日時の指定が選択材料になります。ただし、届け先やサービス条件によって希望どおりに指定できない場合があります。補償も限度額だけでなく対象品や条件を確認し、発送担当が無理なく使える集荷・受付窓口があるかまで確かめると選びやすくなります。

小型の商品は、専用資材と補償まで含めて選ぶ

薄い商品や小さな商品なら、通常の宅配便以外も候補です。ただし、小型向けサービス同士でも用途は同じではありません。ここでは、開業直後に比較しやすい宅急便コンパクトとクリックポストを取り上げます。

小型配送の違い
宅急便コンパクト専用BOXを購入して使います。通常の小さな段ボールで代用せず、選んだ専用資材に無理なく収まるか確認します。手渡しでの配達や時間帯指定を検討でき、責任限度額は荷物1個につき3万円(税込)です。運賃のほかに資材代も含めて比べます。
クリックポスト自分でラベルを印刷して差し出し、郵便受けへ配達されます。追跡はありますが、内容品の損害賠償はなく、日時指定や集荷を前提とする発送には合いません。利用には対応アカウントとオンライン決済の準備が必要です。サイズ・重量・差出方法は、以下の適用日別の条件を確認します。

クリックポストは2026年10月1日に条件変更が予定されています。9月30日までは、長さ14〜34cm、幅9〜25cm、厚さ3cm以内、1kg以内です。10月1日からは上限が3辺合計60cm・長辺34cm・2kgとなり、郵便ポストへ投函できることが条件になります。料金も変更されるため、発送準備時には公式サイトの適用条件を確認してください。

10月1日以降は原則として郵便ポストへの投函となり、規格内なら必ず窓口へ持ち込めるわけではありません。満杯・故障、大量差出、投函口の横幅が小さい場合などには窓口で受け付ける例外がありますが、窓口で預けられる荷物は厚さ3cm以下です。近くのポストへ実際に入るかも確認し、例外の詳細は末尾の日本郵便のお知らせで確認してください。

例えば、規格内に収まる薄手の布製品を、日時指定なしで送りたい場合はクリックポストを候補にできます。一方、小さくても破損・紛失時の対応を重視する商品は、補償条件を先に比較します。「追跡できる」ことと「内容品が補償される」ことは別です。この違いは、購入者から配送中のトラブルについて相談されたときにも関わります。

小型配送には、契約が必要なサービスや、特定のフリマアプリ等からのみ利用できるサービスもあります。フリマで使っていた名称と似ているからといって、その送り方をShopifyの注文にもそのまま使えるとは判断しないでください。利用するサービスの公式ページで申込経路を確認します。

一人で続けられる発送方法かを確認する

規格に合う候補が残ったら、実際の1日を想像します。梱包が終わる時刻、受付場所までの距離、集荷を待てる時間帯、手元のプリンタなどが分かると、運賃表では見えない負担を比較できます。

運賃以外に確認したい条件
発送場所と締切集荷が使えるか、持ち込む店舗で受け付けるか、その日の発送に間に合うかを確認します。コンビニならどの配送会社でも使えるとは限りません。
用紙・プリンタ・資材自宅印刷に使う用紙、専用BOXの購入、店頭発行の可否を確認します。ラベルを準備できる場所と荷物の受付場所をセットで考えます。
購入者への届け方郵便受けで受け取れる方がよいか、対面や日時指定を必要としているかを考えます。商品ページ等で案内した条件とも合わせます。
継続的な契約発送が続くなら、集荷方法、請求、送り状発行システムをまとめて相談できます。少数発送でも申込可能か、どの条件になるかは各社に確認します。

たとえば在宅で梱包していて、日中に家を離れにくいなら、1件あたりの差額だけでなく集荷の可否が選択に影響します。反対に、外出の途中で小型荷物を投函できるなら、その動線を生かせます。これは運用を考えるための仮想例であり、どちらが全店舗に優れているという結論ではありません。

送料を比べるときは条件を揃える

公式の基本運賃、持込等の割引後料金、個別に合意した契約運賃は分けて見ます。他店の契約単価や「最安」の紹介だけでは、自分の条件で支払う金額を確定できません。まず条件を揃えた見積もりを取り、その後に運用の負担と合わせて判断します。

  1. 代表的な荷物を一つ決める

    梱包後の寸法・重量と内容品を控えます。専用資材を使う場合は資材の種類も固定します。

  2. 発送元と届け先を揃える

    同じ地域の組み合わせで各社の料金を確認します。よく届ける地域が複数ある場合は、それぞれを別に比べます。

  3. 割引と資材代を分けて記録する

    持込や支払方法などの適用条件と、箱・用紙等の費用を確認します。一方だけに割引を適用した比較にならないようにします。

  4. 契約が必要なら条件を確認する

    発送予定数や荷物の情報を伝え、運賃・請求・集荷・開始時期を確認します。回答を得ていない条件を前提に購入者へ約束しないようにします。

購入者に設定する送料と、配送会社へ実際に支払う運賃も別です。梱包資材や発送の手間を含めて運用を考え、配送方法を変える場合は、ショップで案内している送料や届け方との整合も確認してください。

配送方法が決まったら、利用開始と注文処理へ進む

ヤマトのB2クラウドや佐川のe飛伝Ⅲで継続的に送り状を発行したい場合は、関連記事の会社別「始め方」へ進んでください。最初の注文を今から発送する人は、「初めての注文を確認して発送する」で、荷物の準備とShopifyの操作を順に確認できます。

配送方法を決めた後、注文の転記やCSV整形が繰り返し発生するなら、Shipping Assistantの対応形式を確認します。サービス比較で挙げたすべての送り方やオプションにアプリが対応するという意味ではありません。送り状の発行・配送は各社のシステムとサービスを利用します。

よくある質問

個人事業主なら、最初から配送会社と法人契約をする必要がありますか?

都度発送できる配送サービスもあります。継続的な集荷や請求、B2クラウド等の業務向け機能を使う場合は、その契約条件を確認します。個人事業主も対象になる契約はありますが、審査や利用条件は各社で異なります。

一番安い配送会社はどこですか?

荷物のサイズ・重さ、発送元・届け先、資材代、割引や契約条件で変わります。同じ条件で公式料金を確認し、必要な補償や発送方法も合わせて判断してください。

クリックポストなら、配送事故の補償もありますか?

追跡サービスはありますが、日本郵便の案内では内容品の損害賠償はありません。追跡と補償を分けて、商品に必要な条件を確認してください。

参考資料

配送会社の利用条件や取込仕様は変更されることがあります。作業前に公式の最新情報もご確認ください。